萌える春秋戦国史  「しゅん☆じゅう」 その10


さて、今回で萌える春秋戦国史も10回目ね。


そうですね。ただまだ始まってから時代的にはそんなに進んでないようですが・・・


完結には2年くらいかかりそうね。


さて、そろそろ本編へ行きましょう。






斉都・臨淄


高徯
何?やはり襄公はあの2人に殺害されたか・・・すぐに公子糾と公子小白に連絡して国外に出るように伝えよ。


雍廩
はい、了解しました。


こちらも急いで手を打たねばならないな・・・




殿下、大変です!兄上の襄公が公孫無知の謀反にあい殺害されました!


鮑叔
斉の大夫。鮑敬叔の子、鮑叔牙。公子小白の守り役で、国が乱れると莒へ逃れる。襄公の死後に斉へ戻り、小白を位につけた。桓公(小白)の即位後に親友であった管仲を推挙し、管仲桓公に仕えると、自らその下について管仲を支えた。鮑叔は管仲の最大の理解者で、その関係は「管鮑の交わり」として有名。名伯楽としてその名を残す。


なんですって!?ううむ、兄上はあの性格だから敵が多いのは知っていましたが、まさか・・・


公子小白(後の斉桓公
斉国第十五代君主。在位年は前685〜643年。名は小白。釐公の子。母は衛の公女。春秋の五覇の一人で、最初の覇者。兄の襄公が殺されると、帰国し位についた。守り役である鮑叔の進言を聞いて管仲を宰相に抜擢、国力を増強して初めて覇者となった。名君として讃えられるが、決して聖人君子というわけではなく好色な人物としても有名。そのため後継問題が起こり、後の乱の元となった。しかし、器は大きく、敵であった管仲を重用したのはさすが。また、管仲らの進言をよく聞いて政治を行ったので、桓公が生きている間は斉の覇権が揺らぐことはなかった。なお、春秋の五覇には諸説あるが、桓公は晋の文公と共に覇者の代名詞としてどの説にも含まれている。


このままここにいれば巻き添えを食らって殺される恐れがあります。


仕方ないわね・・・隣国の莒に亡命しましょう。


心配はありません、あのボンクラの無知ではそう長く位についていられないでしょ。



殿下、どうも兄上(斉襄公)が殺されたようだぜ。


管仲
斉の宰相。前645年没。名は夷吾、諡は敬、仲は字。管厳(厳仲)の子。管敬仲。潁上の人。大夫の家に生まれたが没落し、貧乏な生活を送る。元は公子糾に仕えていたが、鮑叔の推薦で桓公に仕えた。桓公に仕えて国政を執ると富国強兵策を実行、斉を強国に押し上げて桓公を覇者たらしめた。春秋戦国時代を代表する名宰相。派手好きで奢侈を好んだが、自家を富ますと同時に国を大いに富ませたのでそれを非難するものはなかったという。親友の鮑叔との関係は、「管鮑の交わり」として有名。管仲は、「私を生んでくれたのは父母だが、私を真に理解してくれたのは鮑叔だ」と言ったという。その政策から法家や農家の代表的人物ともみられている。著書に『管子』八十六編(現存七十六編)があるが、これは管仲本人が著したものではなく、後の人が管仲の思想や事跡を記したもの。


そう・・・管仲、どうすべきだと思う?


公子糾
斉の公子。前685年没。釐公の子、母は魯の公女。公孫無知の乱が起こると、それを避けるために魯へ出奔した。


とりあえず様子を見るために魯へ亡命するべきだな。そこで後のことは考えればいい。


なるほど、そうしましょう。




こうして襄公が殺された直後に跡継ぎ候補の弟2人は揃って斉から脱出したの。


あれ、襄公に子供はいなかったの?


どうやらそのようですね・・・妹とあれこれしすぎてたせいでしょうか。


やっぱり月野定規紺野あずれ的手法?


さぁ・・・?  それはともかく、この後公孫無知が斉の国君の座についたのですが経緯が経緯ですので当然家臣の支持率はガタ落ちに。


そりゃまぁ・・・高いほうが不思議ね。



ふむ・・・思ったとおり公孫無知は事が思うように行かずに焦っているようだな。


それは連管の両人も同じようです。


よし、そろそろ罠を仕掛けてあの3人を除く事にしよう。雍廩、まずは魯国から公子糾が兵を借りて斉に攻め込む、とデマを流すように。


分かりました。



公孫無知
何だと!?魯から公子糾が攻め込んでくる!?その情報は事実なのか?


連称
いえ、それがその・・・


管至父
まだ情報の確認が取れていません。


この役立たずめ!早く手を打たねば手遅れになるじゃないか!


はっ・・・



一方朝臣たちは



雍廩殿、魯から公子糾様が兵を率いて斉に戻るという噂があるが、あれは真実なのですか?


隰朋
斉の大夫。前645年没。公子廖の孫、戴仲の子。管仲らと共に桓公に仕えた。主に外交などで活躍し、管仲の死後は宰相となった。隰明とも書かれる。


さて・・・何の事ですか?


にょろーん


とぼけないで!貴方が情報源なんでしょう?


東郭牙
斉の大夫。清廉潔白で君主に対しても数々の直言を行う。


いえいえ、そんな・・・





そして数ヵ月後


さて、そろそろいいだろう・・・連管の両人を屋敷に招待してくれ。


斉軍兵士
は、了解しました。


高徯殿、この度は招待いただき・・・


おお、よくいらっしゃった。老臣はもう先が長くない。3人だけで、ゆっくり酒を酌み交わしながら後事を託したいのだが。


おお、我らをそこまで信頼してくれるとは・・・ありがたい。


さあ、どうぞ中へ。



同時刻・雍廩の屋敷


うーん・・・こんな時刻に呼び出すとは・・・


一体何があったというの?


よく来てくれました。正直に言いますと、今まで皆様が聞いていた魯から公子糾様が兵を率いてくるという情報、これは事実ではありません。しかし、公孫無知は逆賊であり、彼は正当な君位継承者ではありません。それに連称と管至父に国政を握られたままではやがて斉は滅んでしまいます!


ああ、それは確かに。


そこで国のため、3人の逆賊を成敗する段取りを整えました。連管の両人は現在高徯殿の館にいます。公孫無知は私が消します。それと同時に合図を送り連管の両人を成敗する段取りです。異存がなければすぐにご同道してください、緊急朝議を開くと偽って無知を誘い出すのです。


異存などあるものですか!高徯殿の期待に応えるためにもすぐさま行動に移りましょう!




そして宮殿


殿、公子糾と管仲が魯軍を率いて国境に迫っております。緊急朝議のため朝臣が集まりました。ご臨席をお願いします。


うむ・・・連管の両人はどうした?


緊急手配で軍司令部へ向かいましたが、まもなく戻ると思います。


よし、分かった。


かかった・・・死になさい!


うぐわっ!?



よし、すぐに高徯殿の館へ合図を送りなさい!




高徯の館


(ん?あれは・・・旦那様、宮殿から合図の烽火が上がりました。)


(そうか、ご苦労)どうも年をとるといけない、ちょっと失礼・・・


よし、やれ!


ウラーーーーーー!!!


な、何!?



うわぁぁ!?


よし、片付いたな。あとは公子糾と公子小白のどちらが早く斉に戻って国君の座につくかだが・・・



莒国


殿下、どうも本国で政変が起こり公孫無知が殺されたようです。


え?随分早かったわね・・・とはいえ、こうしてはいられないわ。急いで斉に戻らないと国君の座を兄の糾に奪われてしまうもの。


ではさっそく帰国の準備をいたします。



魯国


何?公孫無知が殺された!?


そのようだなぁ・・・これはさっさと戻る必要が


・・・いや、それだけでは駄目ね。


ん?


向こうが亡命しているのは莒国で、この魯よりずっと近くよ。普通に行けば間違いなく向こうが先に臨淄に到着する。・・・管仲、そちは弓の名手だったわね。弓を使いなさい!


なるほど・・・分かった。早速行って来る。



斉・国境地帯


よし・・・来たな・・・


ふぅ、もうすぐ斉の国内ね・・・ん?あれは・・・


あれは・・・管仲?まずい、殿下!


え?


恨みはないが、これも命令、死んでもらうぜ!







うきゃぁぁ!?


勝った!第三部完!  よし、引き上げるぞ!



さて、今回はここまでといったところですね。



また今回もとんでもないところで終わったようだけど・・・



それでは次回を楽しみに。





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