萌える春秋戦国史 「しゅん☆じゅう」  その9


さて、今回から萌える春秋戦国史も第2部へ突入ね。


今回からは進行役が私とお嬢様に代わるので皆様よろしく。


いよいよ春秋五覇が出てくるわね・・・というかそれまでにえらい時間がかかった気が。


それは言わない約束です。







さて、今回から舞台が鄭から斉に移ります。時代としては斉釐公の次の代の斉襄公の時代ですね。


斉襄公
第6話より登場。斉国第十四代君主。在位年は前697〜686年。名は諸児。釐公の子。妹萌え属性の先駆者。


あれ、確かこの人って・・・・


そうです、前に話していた通り実の妹に手出した人間ですね。





この時代から妹萌え・・・しかも実妹・・・恐ろしい子


まぁそれはそれとしてですね、この妹のほうは既に魯桓公の下に嫁いでいたのです。


しかも人妻寝取り・・・これなんて(ry


お嬢様、そのくらいで・・・話はこのあたりから始まります。



桓公
ふむ、また文姜が里帰りをしたいと・・・


殿、これはちょうどいい機会です、以前から奥方には不穏な噂もありました。真偽を確かめるいい機会です。


施伯
魯の大夫。桓公、後の荘公と二代の魯公に仕える。後に出る管仲とも親しかったらしい。


うむ・・・しかし・・・


調べるのはこちらで行います、ご安心を。


分かった、よきに計らえ。


そして斉の首都・臨淄


おお、文姜が来たか!さっそく邪魔の入らない場所へ案内するように。


斉の役人
はい。



そして


(´Д`;)ハァハァ


(´Д`;)ハァハァ



一方魯桓公のほうでは


うむ・・・やはり斉に来てから文姜の行動が怪しい・・・やはり・・・


殿、ただいま戻りました。


おお、施伯か。それで状況はどうだ?


それが、宮殿内には奥方も襄公の姿も見えないようです・・・調べた結果どうも朝から宮殿内の密室にいるようですね。


なんだと! やはりあの噂は本当だったのか・・・


ただいま戻りました。


文姜!今までどこにいたのだ!


え!?そ、それは・・・


・・・既に調べはついている!何たる恥知らずだ!


くっ・・・




そして別の部屋では


お兄様!


うむ?どうしたのだ?


助けてください、文姜は今にも殺されてしまいます。


何、殺される?ならその前に向こうを殺すだけの事だ・・・公子彭生を呼べ。


公子彭生
斉の公子。怪力の持ち主として有名。


お呼びでしょうか。


うむ、実は・・・・・・




そして次の日


まったく不愉快だ、こんなところに長く居ることもあるまい、さっさと帰国するぞ。


そうですね、こうなった上は向こうも何をするか分かりませんし・・・おや?


失礼する、我が主の意向を伝えに来た。


?今頃になって何を・・・


帰国の前に歓送の宴を用意するとの事だ。


・・・分かった、行こう。施伯は帰国の準備を整えて待つように。


大丈夫でしょうか・・・



ん?どうしてこのような道へ行くのだ?宮殿は向こうだろう?


・・・気の毒だが命令だ。死んでもらう。


何!?あの色気違いっ!


覚悟!


うわぁぁぁ!






・・・おかしい、いくらなんでも遅すぎる。まさか殿の身に何か・・・


魯軍兵士
殿の馬車が戻ってきました!


おお、来たか・・・と、殿!?




なんという無残なお姿に・・・


・・・ん?首を絞められた形跡があります。


このままでは殿の霊が浮かばれない。襄公に公子彭生の処刑を要求せねば。



何、魯の家臣が公子彭生の処刑を要求している?・・・随分早くばれたものだが・・・こうなれば仕方ない、要求に応じよう。


何だと!俺は貴様の命令に従っただけではないか!


(∩゚Д゚)アーアーキコエナーイ


く、くそ、覚えていろ!




・・・お待たせした、この通り桓公を殺害した彭生の首をお持ちした。どうかねんごろに桓公の霊を慰められたい。



・・・これが斉で起こった事件のあらましですね。


・・・なんという痴情のもつれによる殺人・・・


この後魯では桓公の息子である太子同が即位して魯荘公と称します。この人はまた出てくるので覚えておいてくださいね。



魯荘公
魯国第16代目の君主。名は同。この後何度か斉と戦火を交える事となる。



とはいえ斉襄公はこんな事ばかりだけじゃなくって斉の国威を高める事も忘れなかったの。



よし、まずは魯と連合して衛を攻撃する。


すごい!


次に先代の時に叩き損ねた紀国を攻め滅ぼす!


ひどい!


再度衛に攻め込み周に亡命していた甥の恵公を復位させる!


はやい!


衛兵!


・・・何このノリは?


気にしたら負けです。さて、こうして襄公は二度も衛に攻め込んで勝利を収めたのですがこのため衛との国境の防備を固める必要に迫られるのです。



ふむ・・・現在の衛との最前線は癸丘(山東省臨淄県西)だったな。連称、管至父、そなたたちに兵を与え癸丘の守備を命じる。そうだな・・・来年瓜が実る頃に交代させる。


は、了解しました。



連称
斉の大夫。襄公の命で管至父と共に癸丘の守備につく。


管至父
斉の大夫。襄公の命で連称と共に癸丘の守備につく。



・・・何?襄公はよりによってあの2人に兵を授けただと・・・連管の両人は頭が極めて短絡的な野心家でしかも物事の理などまるで弁えていない。狂人に刃物とはまさにこのことだ、必ず平時に波乱を起こす。

 
高徯
斉の上卿。諡は敬。公子高の子。公孫徯。高敬仲。高氏は周王から任じられた上卿の家柄で、位は管仲や鮑叔らよりも上。


困りましたね・・・どうしますか?


雍廩
斉の大夫。高徯の腹心。


下手をすれば内乱になりかねない、何かあれば跡継ぎの可能性が高い公子糾と公子小白を逃がすため準備すべきだろう。


分かりました。では・・・



そして1年後



ううむ・・・そろそろあれから一年がたつというのに交代の将はまだ来ないのか?


こうなれば瓜の献納にかこつけて催促に行こう。




ところが・・


何?交代?!寡人(王候の自称)に催促するとは何事だ!交代は次に瓜が実るまで延ばす。



・・・なんてこった!


おのれバカ殿様が、思い知らせてくれる!力を合わせて一泡吹かせよう。


・・・いや、こうなればこちらは兵を握っている。殺してしまう事だ。中途半端はよくない。


!?しかし、それは・・・


何、公孫無知を仲間に入れれば成功する。彼は先代の弟夷仲年の長男で太子並みの処遇を受けていたが襄公はそれを妬んで無知の処遇を引き下げた。それで彼は奴を怨んでいる。襄公を殺して彼を立てると約束すれば命を張って仲間になるはず。


なるほど、それはいい!早速手紙を書こう。




その頃臨淄では


ふぅ・・・就職先を探してこの斉まで来ましたがどこへ行っても就職難ですね・・・うう、頭がふらふらします・・・


百里
諸国を遊説して回る浪人。後の・・・


そこの人、どうしたのですか?


蹇叔
斉の貴族の次男坊、後の・・・


いえ、お恥ずかしい話ですがここのところ数日まともに食事が出来ないので・・・


それはいけない、我が家に来るように。


その後


どうもありがとうございました。でもこのままここに置いてもらうわけには行きません。幸い仕事先が見つかったのでそろそろお暇しようとおもいます。


それは良かった。・・・ところで仕事先とは?


公孫無知殿のところですが?


何ですって!?それはいけません。彼は昔から甘やかされて育ったため我侭で残酷な人間です、必ずろくな死に方はしません!


え、でももう決まって・・・


そんなのはこれから断って来ます!


え、ちょ・・・



なんか急に別作品の人が出てきたわね。


あ、これは後への伏線とのことですね。


ふーん・・・


それはそれとして連称と管至父の陰謀は進んで郊外の狩場で襄公を襲う事が決まったの。



さて、狩りに来たのはいいが獲物は集まっているのか?


公孫無知の部下
それが、獲物はおおぜい集まっているのですが亡くなった公子彭生の亡霊が出るとかで付近の住民は恐れおののいています。


な・・・!?ふん、そんなバカな事があるか!


そして猟場では



おお、なるほど、確かに猪もいれば鹿もいるな。よし、追え、追え!


・・・アッー!公子彭生の亡霊がそこにいます!


何!?どこだ、弓で討ち抜いてくれる!


あっちです!


いないじゃないか。


アッー!左へ逃げました!


ええい、馬車で追え!


しかしこの辺は道が悪いので下手に飛ばすと・・・


構わん!


う、しゃ、車輪が!





く、あ、足が・・・


そしてその夜


・・・よし、兵は揃ったな、連称、管至父、準備は出来ているか!


公孫無知
斉の公孫。前685年没。夷仲年の子。仲孫。釐公に寵愛され、太子と同じ待遇を与えられていたが、待遇を引き下げられたため襄公を憎む。連称・管至父と結んで謀反を起こした。


いつでも大丈夫です!


どうやら襄公は足を痛めいているようですな。チャンスです!


よし、総員突撃!


反乱軍兵士
ウラーーーーーー!!!!



ん、なんだ、外が騒がしいが・・・


いたぞ!ここだ!


諸児、死ね!


な、何!?ぐわっ!



よし、ついに ねんがんの 国君の座を てにいれたぞ!




さて、今回はここまでといったところですね。


結構とんでもないところで終わったようだけど・・・


それでは次回を楽しみに。




なお、アイコンは以下のサイトから使用させていただきました。


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